日本デジタル歯科学科第10回学術大会CAD/CAMコンペティションで弊社CAD/CAMセンターの三浦和也君が優秀賞を受賞しました。
三浦君の作品は人間のスカルを実物大で製作したものです。
このスカルを丸ごと作る、というのは歯科技工士の技術を表現する方法としては古くからある伝統的なものです。これまでの歯科技工士が作るスカルは、どちらかといえばアナログの技工の最たるものとされているポーセレン築盛の技術の高さを表すものでした。つまり歯牙の部分を歯根付きポーセレンで、そして骨の部分を即時重合レジンの筆盛りで製作していたのです。
この作品の新しいところは、そういった手作業の部分のほとんどを廃し、ほぼフルデジタルで製作された、という点です。
つまり歯牙の部分はCAD/CAMによるフルジルコニアで、骨の部分を3Dプリンターで出力するというこれまでとは全く違った技術を基にして製作されています。
この作品の本来の目的はスワデンタルで導入したCAD/CAM機器やソフトの限界を知るためでした。
歯牙モデルを製作するための詳細なスキャン能力、CADソフトによるモデリングの能力と技術、そして製作された3Dデーターを正確に加工する能力、それぞれの段階で非常に高度な機器の性能やスキルが要求されます。
これだけのものを全く外注することなく自社内だけで製作できた、という事でスワデンタルの設備が充実してきたという事を実感しました。
またこの作品を約8か月かけて完成させた三浦君の計画力とその実行力とそして技術力には脱帽です。
このコンペティションへの参加は日本デジタル歯科学科が認定する認定CAD/CAM歯科技工士の受験資格の一つになっています。三浦君は現在スワデンタル初の認定資格取得のために、日々の業務の傍ら受験勉強に取り組んでいます。
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