About us

株式会社スワデンタルは1983年に現代表の朝倉桂一によって、長野県茅野市で創業されました。以来、日本の歯科診療所の最良のパートナーを目指して歯科技工業を営んでいます。

最近では歯科技工のデジタル化が進み、補綴物の供給という当たり前の仕事に加えて、歯科技工所に新しい役割が追加されました。その新しい役割とは、「新しい設備を導入して使う」ということです。

新しい設備、つまり歯科用CAD/CAMには従来の歯科技工にない特長があります。非常に優れた製作効率、高いレベルで安定した品質、CAD/CAMで加工されることを前提とした、臨床で有効な材料の存在等です。

反面、CAD/CAMには歯科技工士を悩ます特徴もあります。まず一番に挙げられるのは、有効に機器を使用できる期間、いわゆる有効寿命が短いということです。

これは製作される製品の品質が機械の性能に強く依存しているという事、そしてふつうは機種が新しい方が性能が圧倒的であり、さらにメーカーが開発に血道を上げているため、新しい機種が次々に発売されるということから、今日の新型もすぐに旧式化するからです。

また、近年開発される新しい材料や、それに付随するテクニックなどは、ほとんどがCAD/CAMの使用を前提としています。

これらの新しいテクノロジー達は臨床に大きく寄与するものが多く、こういった物が次々と新たに出現するという状況は、歯科医療を通じて社会に貢献すべき者としては大変喜ばしいことです。しかし機器の有効期限が短いために、歯科診療にとって意味のある優位性を確保するためには、次々と最新型の機械を買い、性能を更新し続ける必要があります。そしてなぜこれが悩ましいかといえば、CAD/CAMというのは大変に高額だからです。

 

そしてCAD/CAMの特長である効率の良さを得るためには、たくさんの機器を一度に使う必要があるのです。

この台数の多さが必要な点を、言葉で表すのは難しいのですが、ここに５合炊きの炊飯器があるとしましょう。そして１０合の米を一度に炊かなければならない、という課題があるとすると、どなたもこれを解くことは出来ません。効率を２倍にするというのはそれほど難しいことなのです。しかしここに炊飯器が２台あるとしたら、問題は一瞬で解決します。しかも以後、一度に１０合ずつ炊き続けることができるようになります。累積された炊きあがる米の量の差は天と地ほどに拡がることになります。

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このような最新の設備を集中的に運用して短期間に結果を出す、という手法はおそらく一般の機械工業界では常識であると思われます。しかし個人の技術という腕に依存してきた歯科技工業界からすると、たとえ大きな技工所でも組織的な機械運用にはなじみがなく、まして数多くの小規模の技工所では、機械の集団的な運用などは全く手に負えません。ここに我々のような歯科技工所の果たすべき役割があります。

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そして導入したCAD/CAMはきちんと稼働させること、そしてその稼働を維持することが何よりも大切です。この際に問題となってくるのが、CAD/CAMはほとんどが海外製（ドイツ、アメリカ、韓国）であるという事です。

CAD/CAMは開発されたそれぞれの国の歯科医療制度で使いやすいように作られているのが普通ですが、日本の歯科医療は健康保険制度が存在するために、諸外国の中ではかなり特殊なので、そのままでは適合しない場合があるのです。

例をあげるとCAD/CAM冠に使用されるレジンブロックのシェアは、世界的にみると全体の1%以下しかなく、このレジンブロックを朝から晩まで大量に削り続けるという状況は日本の歯科技工所だけの風景なのです。そしてこのようなメーカーの想定の及ばない使い方をすると、ほとんどは機械の故障の原因となります。このような海外産の機械を日本で使うことによって発生する諸問題は、海外のメーカー側に解決の経験がとぼしく、結果として我々自身で対応を模索しながら機械を使っていく必要があります。

このように使い方での我々の役割とは、そのままでは使いにくい新しいテクノロジーを、運用面で工夫して日本の歯科医療で求められる形に修正していくという事です。

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CAD/CAMに付随する新しい治療には、非常に丈夫なオールセラミックスや、予知性の高いインプラント、正確無比な印象など、以前の歯科では夢とされていた技術が含まれています。つまり「新しい設備を導入し使う」ということは、そいうった大変有効なテクノロジーを日本に普及する起点となり、歯科医療の現場に還元していくという事なのです。

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