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インレー・アンレーのリーフレットを作りました。

CAD/CAMインレーが新たにスワデンタルの製作ラインナップに加わったので、患者向けのツールを製作しました。




インレーは補綴装置としては最も小さなものですが、この段階でしっかりと治療してそれ以上歯質を失わないことが歯を守る一番のコツです。


そしてインレーの治療結果を大きく左右するのが「どの材料を使用するか」という事です。


患者向けのCAD/CAMインレーの情報提供


これまでは保険の白くない金属(銀歯)に対して自費の白いセラミックという構図でした。ところが「白い」CAD/CAMインレーが保険適用となったことで、この構図が大きく変化するのではないかと思われます。


銀合金

CAD/CAMインレー


実際に同じ「白い」インレーでも、自費のジルコニアとCAD/CAMインレーの保険のコンポジットレジンでは、コンポジットレジンの方が光透過性やオパール性に優れ、一見してそれとわからないインレーを製作するのに有利なのです。


大臼歯インレー:トクヤマエステライトLTA3


ただコンポジットレジンに対してジルコニアが圧倒的に耐久性に優れるために、今後は「耐久性のない白(コンポジットレジン)」と「耐久性のある白(ジルコニア)」という構図になっていくと思われます。


また今回このツールを製作していて認識を新たにしたのですが、安全性においてもジルコニアが圧倒的に優位です。


材質の安全性の目安の一つは「溶出量」です。これは液体に漬けておいてどれだけ物質が流れ出すか、というパラメーターです。これがメーカーの公表値によれば、CAD/CAM冠は0.1~0.4㎍/㎣、ジルコニアは1.0~4.5㎍/㎠という数値ですが、この数値は実は単純に比較できません。それは材料によって試験法が全く異なるからです。


上の数値はCAD/CAM冠が37℃のに7日間漬けた数字なのに対して、ジルコニアはセラミックの規格で試験され、80℃の4%酢酸に16時間漬けた結果の数字です。

こうしてみるとCAD/CAM冠は意外と溶出量が多い、という事と、ジルコニアは酸にかなり強い、という事を改めて認識しました。


ちなみに12%金パラジウム銀合金の溶出量は37℃の水に7日間漬けて6.0~10.0㎍/㎠とこの条件ではCAD/CAM冠よりも少ない数字ですが、異種金属の接触があると電位差によって電流が流れてイオン化が進み、この数倍の溶出量となります。


日本の歯科診療制度の下では12%金パラジウム銀合金の他にも各種の金合金、陶材焼き付け用合金、コバルトクロム合金、チタン合金、アマルガムなどの多種類の金属が使用されています。

実際に患者の口腔内を見せて頂いても、複数の種類の金属が使用されているのはごく普通の事です。


このツールが歯科医院で入用な場合は、ぜひスワデンタルにお申し付けください。


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