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新型機導入!

スワデンタルCAD/CAMセンターに新たなミリングマシーンが登場しました。


ミリングマシーンの国産化計画の第2弾、クラレノリタケデンタル、キャノン電子のMD-500Sです。



本来は北海道営業所用に手配した機体ですが、先に相模原で実際に使ってみることになりました。


日本企業による日本の歯科医療向けの機体


MD-500SはCAD/CAM冠とディスクの両方の加工に対応した用途の広さと、冷却に水を使わないことによる簡単な整備性、強剛性の構造により正確度の高い加工と、メンテナンス時のキャリブレーションの不要を実現しているなど、日本の歯科技工所で求められる要件にかなり適合した加工機です。



水を使わない?


ミリングマシーンが冷却に「水」を使うか使わないかというのは、じつはその機種が使えるか使えないかに直結するほど重要な問題です。


冷却に水を使用するミリングマシーンを使っている歯科技工士は、ほぼこの水にまつわるトラブルとの戦いになります。


まず水が出ない、というところから始まって次に水が漏れ、水が漏れ始めると機械の各所が劣化してしょっちゅう加工が中断するようになります。

また普段のメンテナンスも水を使用する機種は、フィルターの掃除など手間がかかります。


CAD/CAM冠担当の歯科技工士は、いままでかなりこの「水」にやられている感じで、「MD-500Sが水を使わない」という事が大変喜ばれています。


では実際の加工の具合はどうでしょうか、ジルコニアを対象に350iと比較してみましょう。


スワデンタルCAD/CAMセンターの主力機i-mes i-core 350i。ドイツ共和国製。

素晴らしい機種ですが国際情勢の変化などで追加導入が困難となりました。現在国産の機種で代替機を選定中。

この5月に導入したクラレノリタケデンタル、キャノン電子のMD-500S。もちろん日本製。


MD-500Sのきれいな加工面


ジルコニア加工に関してはCAD/CAMの最も重要な加工対象だけに加工機メーカーが性能にシノギを削って挑んでいる分野で、データーに対して極めて正確に加工されるということが当たり前となっており、結果としてクラウンの適合などにはほとんど差が見られません。


差が表れるとすると、表面の凹凸やマージン部の先端の先端などの非常に細かい部分です。

左:350i 右:MD-500S わずかに右が滑らかか。大きなスプルー痕はMD-500Sの残念な特徴。

左:350i 右:MD-500S マージン補強幅が描く「円」に注目してください。

MD-500Sの注目点はマージン部の加工が非常に「きれいな」点です。


左:350i 右:MD-500S 上の写真の拡大。350i PROでは結構荒れがあります。


こうしてみるとMD-500Sの加工の美しさが目立ちます。


これが機体に備わる性能なのか、単にフレッシュさがそうさせていて、使うにしたがって失われていくのか、そして無くなっていくとすると、それを長持ちさせるために我々が出来ることは何か、運用する中で見極めていこうと思います。

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